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シェルパ基金 , ヒマラヤ

シェルパ族と登山隊の共存

シェルパ基金 , ヒマラヤ

2000/01/24

シェルパ族と登山隊の共存

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帰国後、お付き合いのあった毎日放送にテープを持ち込み約1時間の番組を作ってもらいましたが、その番組の反響は大きかったです。「ヒマラヤ登山の裏ではシェルパ族の犠牲があったとは知らなかった」「他の報道機関で報道されていなかったので、シェルパの死そのものを知りませんでした。どうしてほかでは報道されないんでしょうか」。そして中には「お金をもらっているんだから、事故があっても文句は言えんでしょう」「君だってヒマラヤに行けばシェルパを使うでしょう。シェルパを死なせる可能性もあるじゃない!」と厳しいご指摘もありました。また、「あれは売名行為だ!」とか、私の撮影テープを報道した局内からは「野口健の演技が含まれてんじゃないの」と、心ない疑いの声まで出ました。

 人それぞれ多様な受け取り方がありますから、その中で悩むこともありました。そして私の出した結論は、シェルパ族と登山隊の共存です。シェルパにも生活があります。我々、登山隊との関係は必要不可欠ですし、登山隊も彼らの協力が必要です。シェルパ基金を設立し、シェルパ族を始め現地スタッフが遭難した際の保証問題、またシェルパ族の事故を減らすため登山隊側の彼らの扱い方、位置づけ方をもっともっと追及しなければなりません。今年の夏頃から「シェルパ基金」を設立します。清掃隊もシェルパ基金設立も私にとっては初めての試みです。予想もつかない困難が待ち構えているでしょう。しかし私は植村さんから最後まで諦めないと言う事を教えてもらいました。

 新たな目標でありますチョモランマ清掃活動、シェルパ基金設立へ向け、自らの足跡を顧みて、現在に踏み出すべき足元を見つめ、未来への確かなる道程を描き、私が課した課題への実現を目指すことをここで示すと共に、今後とも声援、ご指導を頂けましたら幸甚であります。

 ※使用した写真はいずれも1999年12月から2000年1月に、ヒマラヤで訓練した際に撮影したものです。

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