2001年エベレスト清掃登山 , トレーニング・体調管理

2001/03/29

チョモランマ出発 ならず......か!?

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正直に告白しなけらばならないことがある。 
実は、チョモランマ清掃の他の隊員は隊長である僕よりも一足先に(3月21日)にネパールへと旅立っていた。僕はというと隊長であるにもかかわらず、実はまだその頃、日本の地にて、しつこい風邪と格闘していたのだった。

それは年に1度あるかないかのひどい風邪であった。何故にそのような酷い風邪に冒されたのか、それはそれは大変情けなく、ここに載せるのにも抵抗がないわけじゃないがないが、他の隊員から一週間も遅れての現地入りという失態を指摘されては辟易していたので正直に謝罪しようと思う。
そのころ、、顔面マッサージもプロの方に頻繁にお願いしていた。


3月に入り、僕はチョモランマへ向け、体調を整えようとプールなどに積極的に通った。眉間が張り、鈍痛に日々苦しめられていた僕は、新陳代謝を良くすれば体の疲れも取れ、また眉間や後頭部の表面の痛みも取れるだろうと、普段行かない"サウナ"にも行きだした。僕の通ったサウナは、僕の事務所がある東京都麹町にあって、低温に設定されていて比較的に長時間入れるデンマーク式だった。サウナと水風呂を交互に1時間以上(時間が許せば2時間!)体調を整えるために費やしていた。

ここまでのデンマーク式のサウナにも、もちろん麹町にもまったく問題はなかったのだが、いけなかったのは"水風呂"(あるいは僕?)。最初は30秒で震え上がり飛び出してしまっていたが、段々と己への挑戦となり、3分経過、4分経過、5分経過、最後は8分35秒まで自己記録を伸ばした。水風呂の中に、数分も浸かっていると全身が真っ赤になり、また毛が鳥肌のように水の中で総立ちとなる。そして男性のシンボルは逆に、探し出さなければその存在すら見落としてしまう程、怯えているかのように、そして謙虚に、ちょこんと申し訳ない程度に、その姿はまるでイソギンチャクのように、あまりにもみすぼらしく貧弱で、眺めているとなんとも悲しくなった(笑)。

後に聞けば、水風呂とは1分前後はいるのが常識だとか...。意味をなさない我慢比べが完全に全身を冷やしたのが、大事な時期に風邪をこじらせるという事態を招いた一因だ。またよせばいいのに、冷え切った体で長時間サウナにこもり、当然こちらも長時間記録に挑んでしまう...。熱気のなかでのハァーハァーと荒い呼吸が喉を荒らしてしまったようだ。もともと僕は喉が弱いこともあってなおさら乾燥には気をつけなければならなかったのに...。それを何回か繰り返すうちに、どっカーンと高熱に襲われたわけだ。
...なんとも情けなし、いやはやである。

今にして思えば、本当に馬鹿げた行為であった。眉間や後頭部の表面の痛みもそうだが、この無鉄砲な性格を治す療法はないものだろうか...。

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