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2006/09/10

小池大臣に感謝

 8月28日、念願であった小池百合子環境大臣と富士山の清掃活動を行った。富士山のゴミを拾い続けて7年目になるが、環境大臣との清掃活動は悲願でもあった。2000年からNPO法人富士山クラブの一員となり富士山に散乱するゴミと格闘してきた。山頂には自動販売機がズラリと並び、8月の連休には五合目までの自動車道や山頂までの登山道は大渋滞。ゴミにも驚いたが五合目には芸能人の人形が並び彼らの漬物屋まである。そして次に樹海に案内された樹海で絶句。車やトラック、注射器といった医療廃棄物、そしてアスベストといった不法投棄。これが日本を代表する富士山の姿なのかと愕然とした。

 アメリカの国立公園は国が責任もって管理している。入園料制度があり10ドル程度を支払わないと国立公園には入れない。自然を守るにはお金がかかるわけで、登山者も自己負担する事になっている。そして園内は制服を着たレンジャー(自然保護員)がパトロールを行なっている。もしゴミでも捨てようものならすぐに注意され悪質ならばその場で逮捕。もちろん、日本とアメリカでは国立公園を取り巻く環境が大きく異なるから一律に比較する事は無理があるがそれでも行政が責任を果たして国立公園を必死で守っている。富士山での清掃活動を始めた頃、国立公園を担当する環境省に何度も足を運び富士山の現状を伝えもっと積極的に保護に乗り出して頂きたいとお願いした。それでも、「ああ、そうですか。ご苦労さま」とそっけなかった。

 日々、現場で汗を流す私たちとの温度差をずっと感じていた。現場を守るはずのレンジャーを国立公園内で見かけたことすらなかった。それではトップダウンしかないと小池大臣以前の何人もの環境大臣に直接「富士山に来てご覧になってください」と直訴したものの返事すら頂けなかった。もう環境省と取り組むのは無理なのかとがっかりしていた頃に小池百合子さんが環境大臣に就任。すぐにご挨拶に伺い「現場にいらしてください」と最後のお願いであった。驚いた事に小池大臣から「現場のお話を聞かせほしい」と直接ご連絡を頂いた。

 尾瀬を一緒に歩いてみたり、世界遺産に選ばれた知床に飛んだりと、小池大臣は現場を走り続けた。230名しかいないレンジャーに小池大臣は昨年からアクティブレンジャー制度を立ち上げ全国の国立公園に50名もの新たな隊員を派遣した。この縮小の時代に人員を増やす事は至難の業だったはず。そして8月28日、小池大臣と2時間以上も樹海のゴミを拾い続けた。そこには私たち現場の人間とまったく温度差のない環境大臣の姿があった。歴代環境大臣の中でトップの在職日数である小池大臣の功績は計り知れない。心から感謝している。

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