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2012年マナスル・ムスタン登山

大荒れのヒマラヤとカトマンズ

2012年マナスル・ムスタン登山

2012/05/21

大荒れのヒマラヤとカトマンズ

キャラバンを終えカトマンズ三日目。今日も相変わらずバンダです。特に昨日が荒れに荒れ、ターゲットが報道陣にまで。ジャーナリストやその車まで襲撃された。今までのバンダでは結果的にジャーナリストが巻き込まれた事はあったものの、ジャーナリストが直接的にターゲットにされるということは極めて異例。

ネパール全国で同時多発的に様々なバンダが起きているが、その中で最も大きなバンダは各民族による州の主権を求めているものとのこと。例えばシェルパ族ならばエベレスト街道があるクンブ州をシェルパの州にするということ。またポカラ州ならばグルン族の州にするといったような。
特に昨日、諸民族連合の幹部の一人であるアンカジ・シェルパが「ジャーナリストは我々の訴えをしっかりと伝えていない。ジャーナリストを許すわけにはいかない」といったような演説を行った事によってジャーナリスト襲撃事件が勃発。

今のところ、死傷者は不明だが、カトマンズの至る所でサイレンの音が鳴り響いている状態。
ネパールのジャーナリストは基本的にハイカーストが多いため、恨みをかっていたとの指摘も。

また昨日は「民族による州の管理」を訴えている勢力と、それに反対する勢力、これは共に民衆ですが、この両者が衝突。つまり民衆同士の争いに発展。一部の情報によると多くの怪我人がでたとも。このバンダは収集がつかないどころか、このまま坂を転げ落ちていくような、そんな気配を感じさせている。

ネパールに訪れる度にバンダに巻き込まれていますが、バンダ慣れしている僕にとっても今回のバンダは何か臭う。

そしてエベレスト情報ですが、日本でも既に大きく報じられているかと思いますが、渡辺玉枝さん(73)がチベット側から無事に登頂。10年前に自らが持っていた女性最高齢によるエベレスト登頂記録を更新。そして、一緒に登頂された村口徳行さん(55)は今回で7回目のエベレスト登頂。これまた自らのエベレスト日本人最多登頂記録を更新。素晴らしいニュースが流れましたが、同時に悲しい知らせも。19日〜20日は、エベレストのネパール側では遭難が相次いだ。今現在カトマンズに入っている情報では7人が行方不明となっている。韓国人、ドイツ人、ネパール人女性(国籍はカナダ人らしい)、シェルパなどなど。その多くが登頂後、つまり下山中の遭難とのこと。

ネパール側ですが、エベレスト以外の8000M峰も状況が極めて厳しいとの事で、エベレスト以外の山では、現段階においてほとんど登頂者がでていないとか。

山も都会もなかなか大変なネパールです。さて、僕ですが、明日、ネパールを出国。もう間もなく帰国ですが、僕にとってはネパールよりも日本の方が大変かな?そんな気がしますね。

それと今回の遠征では体調の管理、また体力面など課題があまりにも多かった。山積みにされた課題。帰国したら「真面目にトレーニングしなきゃ!」と本気で感じています。8月からアフリカ遠征ですが、それまでに切磋琢磨し初志ンに戻り体を鍛えたいと思います。なんていいながら、帰国したら、またきっと亮さんとプール一杯分、飲んじゃう生活が始まるかな(笑)

それが何よりもの楽しみだから仕方がないか。では、次の更新は帰国してから。

では、ナマステ!カトマンズからでした。

2012年5月21日 カトマンズにて 野口健

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